本来巻く性質を持つ爪は、立位時や歩行時に指先に床反力がかかることで巻くことを防ぎます。
正しい重心のかかり方は、足の指が5本全て床にくっついて、土踏まずの部分は浮いていて、踵と指の付け根に均等に負荷がかかっている状態です。
しかし、姿勢が乱れていると、足の指のいくつか、または全部の指が床から浮いていたり、土踏まずがなかったり、踵ばかりに重心がかかっていたりします。
指がちゃんと床に着き、指の腹に負荷がかかっていれば、爪を押し返す力が働き巻き爪にならないのですが、指が浮いていると爪が指を圧迫する方の力が強くなり、巻き爪になってしまうのです。
舌が下がっていると口が開きやすくなり、鼻ではなく口で呼吸するクセがついてしまいます。その結果、唾液の分泌量が減少し、口の中が乾燥して細菌が繁殖しやすい状態に。
生理的な呼吸は鼻呼吸ですが、実際には半数以上の人が口呼吸をしていると言われています。口呼吸は健康に様々な悪い影響を及ぼす可能性があります。例えば、鼻には空気中の細菌やウイルス、アレルゲンなどを除去するフィルターの役割がありますが、口呼吸ではその機能が十分に発揮されません。
このため、口呼吸は感染症やアレルギーのリスクを高める原因となることがあります。また、口呼吸を続けると口の中が乾燥しやすくなり、唾液の量が減少します。唾液には虫歯や歯周病の原因となる細菌の繁殖を抑える働きがあるため、唾液の減少は虫歯や歯周病、口臭のリスクを増加させる可能性があります。さらに、口呼吸は気道が狭くなりがちで、それを補うために頭を前に突き出したり上向きにしたりと、姿勢にも影響が出ることがあります。
舌の位置が正しい場所にないと、舌の落ち込み・舌の筋力が低下したことによる顎の位置のズレによって気道が狭まり、口呼吸を引き起こしやすくなります。当然、口呼吸だと寝ている間に「いびき」や「無呼吸」のような呼吸トラブルが起きやすくなります。口呼吸は、睡眠時無呼吸症候群などの睡眠に関連する問題にも影響を与えることがあるため、注意が必要です。さらに、深い睡眠が妨げられ、日中の集中力や疲労感にも影響がでる可能性もあります。
舌が正しい位置にないと、顔の筋肉を適切に使わなくなります。その結果、フェイスラインがぼやけたり、口元が下がった印象になったりと、見た目の老け感につながることも。
舌が上あごに正しく接していない状態が続くと、歯に余計な力がかかりやすくなります。
人間は一日に何度も飲み込みますが、その際に舌が正しい位置にないと、歯に余分な力がかかり歯並びに影響が出ることがあります。特に、舌が下の歯を押す力が継続すると、出っ歯や受け口、前歯が閉じきらない開咬といった状態につながる可能性があります。歯は顎の骨や周りの筋肉とのバランスで成り立っており、舌の位置が正しくない低舌位の状態が続くと、そのバランスが崩れてしまうのです。この舌の位置の悪さは、歯列矯正による矯正治療の結果にも影響を与えることがあります。
特に成長期の子どもでは、歯並びやあごの発達に支障が出ることもあるため要注意です。